創業社長である私は、そろそろ第一線から身を引こうと考えており、その旨家族に伝えたところ、長男が事業を継ぐ意思があると言ってくれました。
私は、円滑な事業承継と安定した経営のために、会社の資産は会社を継いでくれる長男に全て相続する必要があると考えていましたが、
長女は会社の資産全てを長男へ相続することは不公平だと不満を持っているようです。
私個人としては、個人資産は妻と子どもたちで公平に分ければよいと思っていますが、会社の資産は会社を継いでくれる長男に全て渡したいと思っています。
でも、そのことで子どもたちが揉めるのは望まないところです。
相談者:会社経営(75歳) 妻:専業主婦(70歳)/長男:父親の会社に勤務(45歳)/長女:医者(43歳)
身内だけで話し合いをすると、本音を話せずなかなか話がまとまらなかったり、感情的になって大揉めになってしまい、後に深い溝ができてしまうことも多くあります。 このようなトラブルを回避するためには、できるだけ早い段階で、客観的立場から第三者としてアドバイスできる専門家に相談することをおすすめ致します。 今回のご相談の場合、ヒアリングを進めていく中で、ご長女は留学や医学部への進学等でかなりの額の投資をしてもらっていることが分かり、 この部分を特別受益・生前贈与として扱い、会社資産相続時の配分を減らすことにご納得いただけました。 また、連帯保証部分を考慮することにもご納得いただき、結果として、会社資産については、ほぼご長男への相続という形でまとまりました。